学科 SNS運用基礎③

SNSの未来について

SNSの進化は、単なるコミュニケーションツールの変化に留まらず、社会全体のデジタルトランスフォーメーションを推進している。政府機関や自治体もSNSを活用し、市民とのコミュニケーションを強化。例えば、日本の経済産業省や厚生労働省は、X(旧Twitter)LINEを通じて、重要な情報の発信を行っている。
教育の現場でもSNSの利用が進んでいて、教育内容の共有や、リモート授業のサポートとしての活用が進む中、学生同士のコミュニケーションの場としてもSNSが役立っている。

SNSの進化と普及は、多くの利点をもたらしているが、フェイクニュースの拡散やプライバシーの問題など、新しい問題も生じている。SNSの普及により、国境を越えたコミュニケーションが日常的に行われるようになり、FacebookやX(旧Twitter)は、世界中の人々をつなぐプラットフォームとなっている。

「人を集める」「宣伝ができる」「売買が生まれる」という仕組みは長年変わらない。

人を集める」TV、ラジオ、Webサイト、雑誌、SNSなど多くの人が見たり聞いたりするコンテンツ
宣伝ができる」年齢、性別、時間、エリア、職業などどのターゲットに何を向けて
売買が生まれる」印刷・デザイン費用、コンテンツ制作費用、配送費用、スポンサー費用など人が動くことでビジネスが生まれる

そのために必要な知識・技術として……

未来のSNSは拡張現実(AR)仮想現実(VR)の技術を取り入れた新しいコミュニケーション形態が期待される。また、AI1との統合でよりパーソナライズされた「経験」や「体験」が提供される。

  1. AI…Artificial Intelligence(アーティフィシャルインテリジェンス)人工知能の略。コンピュータがデータを分析し、推論、判断、最適化提案、課題定義や解決、学習などを行うことができる。 ↩︎

生成AIの認知率を性別・年代率でみると、どの年代も男性の認知率が高く、女性は20代から50代の年齢が高くなるにつれて認知率が減少する傾向にある。
AIのイメージについては、「業務効率・生産性を高める」「暮らしを豊かにする」などプラスのイメージがある一方、「人間の仕事を奪う」「不安」などマイナスのイメージもある。

職場における生成AIの導入率は、「IT・通信」分野が(使用を検討することを含めると)一番高い。次点で「教育・学習支援」だが、「IT・通信」においても実務で導入しているのは4%ほど。

総務省が公表している「令和元年版情報通信白書」によれば、日本の「AIアクティブ・プレイヤー」の割合は、中国、アメリカ、ドイツ、フランス、スイス、オーストリア、日本の7か国の中で最下位

SNSとAIは、利用する人によって良くも悪くも活用できてしまうツールなので、使用する際の利便性とリスクはきちんと理解しておくべきだと思います。企業や有名人が公式SNSで不適切な投稿をして炎上してしまったり、生成AIを活用した悪質な行為(フェイクニュースや詐欺など)ばかり目につきますが、SNSもAIも上手に使えば日々の暮らしや作業効率を上げたりとできることは多々あるので、利用する人は広く理解する必要があると考えます。